夏休みに入って、テレビの特番が多くなってきたように思います。夏休みはなんだかんだ時間があるとテレビをつけてしまいがちになりますね。
テレビと言えば、よく視聴率が話題に上がります。「大河ドラマが20%の大台割れ」とか、「この番組の瞬間最高視聴率は33.4%!」などが良くある例ですね。
また、視聴率は広告費や番組改変に関連するので非常に注目される指標でもあります。
しかし、こうした視聴率には、5%の誤差があることをご存知でしょうか。
視聴率の調査は基本的に、調査対象の家庭に機械を設置してもらって計測しています。この機械を日本のすべてのテレビに設置すれば、誤差はなくなります。
しかし、予算や手間を考えるととても不可能です。そうすると、全国のテレビのある世帯の中からランダムに選んで調査をお願いすることになります。
そうすると、どうしても誤差が出てきます。これを「標本誤差」と呼びます。
標本誤差は900世帯の調査で、視聴率が20%のときには±2.7%生じます。つまり、20%は目安で17.3%~22.7%のどこかが本当の視聴率ですよ、ということです。
こうした統計上の誤差などの取り扱いは、知った上で使えば問題ありませんが、知らないで使ったり、だまされたりすると痛い目に合うかもしれません。
ちなみにこうした統計の基礎は高校数学の数IA「データの分析」で学ぶことができます。
「標準偏差ってなんだっけ」という方はこの機会に一度学び直してもいいかもしれませんね。
参考文献
「視聴率をご覧いただくときの注意事項」、ビデオリサーチ社
https://www.videor.co.jp/tvrating/attention/index.html